『いい家に長く住まうために大切なこと』それは施工履歴をきちんと残しておくことです。
テーマ:施工管理
目次
そもそも施工管理って何をするの?
施工管理とは、一般的に施工管理技士(現場を管理する「現場監督」とも呼ばれます)の業務全般を指しています。建築業法においては、「当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の指導監督」と、されています。その職務内容は多岐にわたります。
施工計画の策定
図面や設計書に定められた目的物を完成させるために必要な手順や工法などを策定します。
原価管理
人件費や材料費の原価計算をします。
安全管理
手すりなどの取り付けや、消火設備を設置し、工事中の事故を防ぐための点検や確認などの安全施策をします。
品質管理
建物の性能を計画通りに完成させるために、必要とされる強度や密度などの規定値を満たすよう管理します。それらの工程を確認し、写真を撮って記録を残します。
出来形管理
形状、寸法など仕上がり形状に関する直接測定による管理と、撮影記録による管理。
工程管理
工事スケジュールが予定通り進むよう管理します。重機や職人の人数など、調整しながら行います。
- Plan(計画)....施工計画の策定
- Do(実施)...計画に基づき作業を実施
- Check(検討)...実施内容からデータ、実績の確認、比較、検討。
- Action(処置)...計画との相違点があれば原因追及、改善、処置。
2. 施工履歴をデータで残せる「施工検分録」とは?
いい家に末永く住まうために必要なのは、確認申請書や検査報告書、施工完了時の検査済証をはじめとする施工履歴をきちんと残して大切に管理していくことです。
施工管理業務にあったPDCAの流れからも、各業者間の情報管理、情報認識がとても大事なことがわかります。何十年も前の建築業界では「紙の書類」と「フィルム写真による画像」を管理しなければならず、関係者間の認識や、報告ましてや管理に至ってはとても困難なものであったと想像できます。
現在のインターネット設備の整った環境においても、どの情報がどのフォルダまたは、どのクラウド上にあって、誰(どの業者)がどの書類を登録または閲覧する権限があるのか、わかり易く整理し共有することは一つの課題となっています。
いい家に末永く住まうためには、確認申請書や検査報告書、施工完了時の検査済証をはじめとする施工履歴をきちんと残して大切に管理していきたいですね。
施工検分録は工事に関する書類をデータとして保管すると共に、施工中の現場状況がリアルタイムで確認できる現場管理システムです。たとえば、お施主様と工務店様、工務店様と施工業者様、施工監理会社様と建設会社様など、建物が完成するまでに係る全ての関係者が現場状況を写真やデータで同時に共有できる仕組みです。
また、建物竣工後はそのデータを一括で保存しておくことも可能で、定期点検やメンテナンスの履歴なども一緒に保管できます。 住まいは長く大切に住み継がれなければなりません。そのためにも維持管理、メンテナンスはとても重要な課題です。そしてその履歴をきちんと残していくこと。それが『いい家に末永く住んでいただく』ための施工検分録の役目です。
施工検分録のしくみ(クリックで拡大)